デューデリジェンスとは

M&A取引におけるデューデリジェンス(DD: Due Diligence)とは、企業買収・事業買収や事業再編等のM&A取引を行うに際し、買手側や事業統合の当事者同士が、M&A取引の対象となる企業・事業の調査を行うことを言い、一般的には事業(ビジネス)・法務・財務・税務分野を対象に行います(業種等の特性に応じて、リスクが大きいと判断する場合は、人事・IT・環境・不動産等に係るDDを実施することもあります)。

  • ひと昔前では、「資産査定」と日本語訳されることも多かったですが、かつては純資産ベースで株式価値を算定する(取引価額を決定する)ことが多かったため、まさしく「資産を査定する」ことが、デューデリジェンスであったことによります。2000年代以降は株式価値評価はファイナンス理論に基づく手法によって行われることが多くなってきたため、「資産査定」と呼ぶことはほぼなくなっています。
  • 2020年代に入った最近では、DDは「買収監査」と日本語訳されることもありますが、会計専門家としては、監査(audit)とDDは目的・範囲・手続等が大きく異なることから法定監査として実施する「監査」とDDを明確に区別しています。M&A時のDDを日本語訳するとすれば、「買収調査」とするのが適当に思われます。なお、M&Aにおいても、クロージング監査等の形で、法定監査に準じた手続(AUP:Agreed upon procedures)を実施することがあります。

事業(ビジネス) に係るDDは、新規事業への進出やプライベートエクイティファンドによる投資以外では、買手企業等の取引当事者自身(プリンシパル)が実施することが多いです。一方で、より専門的な知識が必要な法務・財務・税務に係るDDは、(株主等ステークホルダーに対しての説明責任を負う上場企業などでは特に)専門家に委託して実施することが大半です。

  • アベノミクス以降のベンチャーブームでは、ベンチャー企業の価値評価額も高くなってきていることから、マイノリティ出資(経営権を取得しない議決権50%以下での出資)における株式取得においても、専門家によるDDを利用することが増えています。なお、投資目的が異なるため、マイノリティ出資とM&A取引では、DDにおける調査ポイントも異なるところがあります。

一般的にM&A取引におけるDDは、以下の観点からの検討を行います。DDにおいては、データへのアクセス状況、スケジュール等、諸々の条件を踏まえて、プリンシパルが意思決定をするうえで必要十分な手続を行う必要があります。対象会社に過度の負担を与えないためにも優先順位付けが必要であり、一般的には取引意思決定に影響を与える事項、価値評価に影響を与える事項契約条件に影響を与える事項取引ストラクチャーに影響を与える事項を優先的に調査します。

  • 取引意思決定に影響を与える事項(ディールブレーカーの有無)
  • 価値評価に影響を与える事項
  • 契約条件に影響を与える事項(表明保証・補償、クロージング条件、等)
  • 取引ストラクチャーに影響を与える事項
  • PEファンドにおけるLP・金融機関(レンダー)等、買収資金の貸手等への説明に必要な情報の入手
  • ポストディールで留意すべき事項
  • 事業運営に必要な情報の事前入手

Next D のデューデリジェンスサービス

Next D では、案件の性質 (相対・オークション・バイアウト・LBO・マイノリティ出資・ベンチャー投資、等) やお客様の状況(上場会社・非上場会社・PEファンド等)等を踏まえて、お客様にとって重要な論点・必要な情報に焦点を絞って、効率的且つ効果的にデューデリジェンスを実施いたします。

財務デューデリジェンス

下記の分析項目を基礎として、案件ごとの特性を踏まえて、スコープ(調査範囲)を決定いたします。

  • 財務諸表/決算書分析(連結・個別)
    • 損益計算書(PL)分析
    • 貸借対照表(BS)分析
    • キャッシュ・フロー計算書(CF)分析
  • カーブアウト財務諸表分析/スタンドアロンイシューの検討
  • 関連当事者取引の把握
  • 正常収益力分析
  • 資金繰り分析
    • ミニマムキャッシュ分析
    • バーンレート分析(スタート・アップの場合)
    • 運転資本水準分析
    • CAPEX(設備投資水準)分析
  • 事業損益分析
    • セグメント別損益分析
    • 商品・製品別損益分析
    • 地域別損益分析
    • 店舗別損益分析
    • KPI分析
  • 原価分析/研究開発(R&D)コスト分析
  • 人員推移・人件費分析
  • ネットデット/ネットキャッシュ分析
  • 偶発債務/含み損益/オフバランス取引の把握
  • 会計方針・会計処理方法の把握
  • 決算体制・決算スケジュールの把握

税務デューデリジェンス

下記の分析項目を基礎として、案件ごとの特性を踏まえて、スコープ(調査範囲)を決定いたします。

  • 税務コンプライアンスの状況
  • 税務調査結果の把握
  • 繰越欠損金分析
  • 関連当事者との取引内容・取引条件の把握
  • 過去の組織再編の状況

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